ようやく出会えたヘルニア手術の名医
運動不足やストレス、喫煙などの不適切な習慣を見直すことが、ヘルニアの予防にもつながります。ここでは、ヘルニア治療の保存療法の中から、生活改善について詳しく解説しています。
ヘルニア治療の保存療法の一つである生活改善とは、腰痛などの要因となる生活上の要素を排除していくこと。治療法と言うよりも、予防法と言ったほうが近いでしょう。
ヘルニア予防における主な生活改善は、以下のとおりです。
長時間にわたって同じ姿勢でいる習慣や、猫背などの悪い姿勢は、長期的に見ればヘルニアを誘発する原因になることがあります。
終日パソコンに向かうデスクワークをしている方は、時々席を立ち、ストレッチなどをして全身の血行改善を図るようにしましょう。
運動不足とヘルニアとの関連が指摘されています。日ごろから運動不足を自覚している方は、週に2~3日程度で良いので、軽い運動を行うようにしましょう。
習慣化することが大事なので、ウォーキングなどの続けやすい運動をすると良いでしょう。
肥満と腰痛との関係は、医学的な視点からも指摘されています。過食や偏食等によって肥満ぎみの方は、炭水化物の摂取量を控えるなどし、ダイエットを心掛けるようにしたいものです。
ヘルニアを始めとした腰痛の主要な原因として、ストレスが挙げられています。具体的には、ストレスを遠因とする血行不良が腰痛を招く、とする見解です。
現代社会においてストレスから逃れることは難しいため、「ストレスを溜めない」ではなく、「ストレスを解消する」という発想を持ちましょう。体を動かしたり趣味に没頭したりなど、自分なりのストレスとの付き合い方を見つけてください。
喫煙と腰痛との関連を指摘する学説は、国内外において多く報告されています。喫煙による血行不良が原因と考えられていますが、その因果関係のメカニズムは明確ではありません。
日本人男性の30代~50代の約35%は喫煙者です。腰痛以外の病気との関連も指摘されているので、早めに禁煙するに越したことはありません。
生活改善のメリットとデメリットを見てみましょう。
ヘルニアの約80%は原因不明とされていますが、多くの場合は、さまざまな生活習慣が複合的に重なってヘルニアが生じる、とされています。よって生活習慣を全般的に見直すことは、ヘルニアの根本的な改善へとつながる可能性があります。
運動不足、過食、ストレス過多、喫煙などの習慣は、ヘルニア以外の病気を誘発する要因にもなります。ヘルニアと同時にさまざまな病気のリスクを低下させることができる点は、生活改善の大きなメリットと言えるでしょう。
長年かけて体に染みついた生活習慣を変えることは、決して容易ではありません。強い決意をもって生活改善を図ろうとも、いつのまにか元の生活習慣に戻ってしまうことがあります。
外科治療を必要とするほどの重度のヘルニア患者は、生活改善を図っても痛みが解消することはないでしょう。病院で適切な治療を受けることが望まれます。
ヘルニアにつながる自身の生活習慣を明らかにするため、まずは病院を受診します。医師や栄養士などからの指導を受け、生活の中で、何をどのように改善すべきかを確認しましょう。
医師や栄養士などの指導にしたがい、生活改善を実行。理想的な生活の習慣化を目指します。
自分で生活改善のプログラムを作って実行する場合には、特別な費用はかかりません。むしろ食費や煙草代などの節約にもなるでしょう。
病院を受診して生活改善を図る場合には、初診料や再診料、相談料や処方料などが発生します。
参考までに、肥満外来(ダイエット外来)は初診時に10,000円程度の料金がかかります。処方薬は1錠500円前後です。禁煙外来は、トータルで12,000~20,000円程度の費用がかかります。
肥満外来も禁煙外来も、一定の基準を満たしている場合には保険診療となります。